[ 間もなく、ぱぁんと銃声が遠方で響き渡るだろう。 しかし未だ聞こえない。 銃の音も、死者の聲も。 ──まだ、響いて来ない。 遅れて聲が響き渡る時 無実の人間が再び命を落とした現実を知ることになる。 そして、信頼できる、心を許した者もまた──>>370。 ──またしても、心が削れ落ちる時が来る。 既に幾度削れ落ちただろうか。 幾度と無く罅割れ続けた心も、残るは。]