嫌いなんだよねえ
大切なものを一等大事にそうやって…
いつまでもいつまでも取っておいてる人ってさ
……まるで、僕みたいで
だから――なんていうのかな
こうやってバラバラに壊すとさ、すごく
心が晴れた気持ちになるんだよねえ
[ 雫色の石を砕いた前か、後か。
更に抵抗しようとでも言うのか
踏み込もうとした彼の足>>370に、そっと。 ]
[ ダーツでも投げるかのような気軽さで
ハンティングナイフを一本、投擲すれば
それが彼の足を床に縫いとめてくれただろう。 ]
またうろちょろと動き回られても嫌だからさ
そろそろ、僕も飽きてしまったし。
[ 痛み故か無様に床に転げる姿を見下ろして、
学者は再び、にんまりと笑みを浮かべると
彼の顔に自分の顔が近づくようにしゃがみこむ。 ]