ー第4エリア:ファーム・パークー
[ 一人と一匹は公園らしき場所に辿り着いた。 人がそこそこにいて和んでいる、天井の高い空間がキアラにとっては理想の曲芸場。といっても、曲芸の部分をやってくれるのはほぼほぼコルヴスだから彼女が曲芸師とはちょっと言いづらい。]
よいしょっ……と
[背負ったリュックを下ろして。中から出てきたのは赤白黄色のゴムボール。それをくるくる器用にお手玉しながら。
すーっ、と息を吸って…………張り裂けんばかりの大声で叫ぶ! ]
よってらっしゃい見てらっしゃい
キアラとコルヴスのしょーたいむだよ!
[ 雰囲気ぶち壊しの大声に周囲の人々は同然だが眉をひそめて遠ざかる。普段は気のいいおっちゃんとかが物珍しそうに見に来てくれたりするのだが……ここはあくまで アースガルド行きの船の中。]
え、え、ちょっとー、そこのおねーさんたちー!
[と、背中に掛ける声は追い討ちをかけるような騒々しさ。キアラの半径3メートルから人影が消えてしまった。]