― 公国補給部隊・停留地内 ―
[目的地はまだ煙幕>>378に包まれていた。
極度に低下した視界の中では、音に頼るしかない。
聞こえてくる、敵の、命令。
そして、准将の命令>>382]
了解!
斥候隊、殿は遊撃が引き受ける。じゅ……あれに続け!!
[良くも悪くも斥候隊の面々には顔見知りが多い。
彼らの領分を侵すことも多々なのだからそういうものだろう。
准将、と言いかけて訂正したら、それもまた酷い言い方になってしまったが。
走りながら甲高い指笛を短く二度鳴らした。
集まれ、の合図を受けた自隊の者達と、殿を引き受ける]