[ニコラス中佐の手元には赤石はなく、収容した敵兵からの魔法弾を使うことになっており、手元には魔力を込められた弾がひとつ転がる。銃を殆ど使うことがない身には、馴染みのないそれ。]
徹夜は貴女がですか、 俺が、ですか?
[手の中でころがしていた弾薬から顔を上げてカサンドラへ紫眼を流す。]
──七年に上がったとある士官候補生は、実利より知識欲と好奇心に負けて、結局、魔器を選択したんですよ
[軍の技術としては、使いませんでしたが。と、添えて]
手先はそれなりに器用な方だと思いますが、
少しは睡眠時間に寄与ができますか。
[作業時間短縮の可能性について、*そう尋ねた*。]