[いつか、自分が大乱闘を起こした廊下の傍。
ドロイドに囲まれた金髪の女(ひと)の姿>>370を見つければ
手を出すでも、ドロイドを助けるでもなく
微かに聞こえた鈴の音>>369と共に何処かへと
連れて行かれる人の姿を黙り込んで見送った。
――…疑いをかけられるということはこういうことだ。
白猫を呼び出し、ダーフィトがスノウへと告げたのは、
…顔だけを記憶していた長い髪の物静かなひと(マリエッタ)。
今現在、疑いを向けている相手の存在を知らなかった時、
人々の影に隠れるようにして静かに存在していた様子を
ダーフィトは当時は怪しく思っていた。
カークはああ言っていた>>274が、
空気のように自然にその場に馴染んでいれば
ほんの僅かな間にいなくなっても気付かれはしないだろうと。
もしも、第一エリアへの侵入者が彼の人だったならば。
そう思って、いたのだ――。]