[祈りの詞に重ねるように、声が聞こえた>>378
攫われた、という詞に剣呑なものを感じ、首を傾げるけれど。彼もまた人を探しているのだと分かれば杖の青年と同じく、誰か大切な人を探しに来たのだろう、と]
あなたと、あなたの大切なひとが、出会えますように。
[そんなことばを返し、小さな仔犬を再び抱き上げる。犬が何故か、どこか心配するような顔で青年の指先を舐めれば頭を小さく撫でてやり]
ええ。わたしは…どこへ、いくかも。決まっては、いないので。
もう少し、この辺りを、見て回ってみようかと思います。
[なにせ、いつまでここにいなければならないのかも分からないのだ。せめて寝る場所と、食べ物の確保と…やることは、意外とある]