― 春日大社・若宮15社めぐり ―[僅か殺気めいた気配を漂わせた妹は、今はゆるゆる兄の手を揺らして、従順に隣を歩く>>368秋風に散らす髪は、未だ肩口で少し縺れたまま] ふぅん……? そういう風に聞くと、案外俗っぽい気がしちゃう。 幸兄の説明、いつもながら小難しい割に、解りやすいよね。[調子を取り戻しつつある思考で、兄の解説を生真面目に咀嚼する一方、口では挨拶のように茶化す]