[短いうめき声と共に、相手が足元に落下する。それでも梁からは落ちないその身のこなしが、一層警戒心をつのらせた。油断なく身構え、ふっとその顔を見る。](…本当に若い。このような者までが戦に…)…何者…と問うたな。ラモーラルを愛する者。そう、言っておこう。[一瞬の迷いを打ち払うように、小さくつぶやく。嘘ではない。それでも、誰にも語らなかったことを口に出したのは、声に出して、自分自身に確認したかったからだろうか。]