――王宮――
[城に戻ればなんだか久しぶりにきた気持ちになった。>>355
栄えていない南の地区を見た後は城が随分と大きくみえる]
遠方から戻ってすぐに出立するあなた様に
比べれば私の仕事なんて忙しいに入らないでしょう。
お体をゆっくりお休めになってくださいね。
これは友としての心配です。
[最後の言葉が聞き取れないくらい小さく、胸にタックルする。
幼馴染としてまだ認めてもらえてるということが彼は嬉しかったのかもしれない]
また何かありましたら、なんなりとご用命ください。
どんな小さなことでもフェリクス様……、
ラメール王家のお役にたてるのは
大変嬉しいことでございます。
[敬礼をされたら、敬礼で返すのかと思ったが、
彼はもう軍の人間ではない。
また胸に手をあてて、深くお辞儀をした。
彼の視界に暁に似た黄昏が入った時にはもう王子様の姿はなかっただろう**]