――…ああ、ディークの言いたいことは、分かってるさ。
ルージュが、俺を大切に想っていたことも。
だからこそ、俺を止めようと…
守ろうと、していたことも、ね。
だが、それは彼女の理屈だろう?
俺からしたら――…‥“裏切り”に、変わりはないさ。
俺の夢に協力すると微笑んだくせに。
ずっと傍にいると、約束したくせに。
俺を置いて、先に逝ってしまった。
[“裏切られた”と、怒りと憎しみが湧き上がるのは。
心臓が鋭い刃物で刺されたように痛むのは。
あまりにも身勝手な、愛したが故の哀しみは。
殺されかけた”裏切り“の、せいじゃない。 ]
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