[力に焦がれ、人狼に憧れ、
その結果サシャが手にしたものがこの結果だ。
ダーフィトは、ふと、思い出したように
嗚呼、と小さく息を吐いた。]
俺を尻に敷いた女が二人ともいなくなっちまったなあ…。
[ドロイドから逃れて、
サシャがどこまで行ったものかは分からないが、
それでも、管理されているドロイドの数は多いのだ。
逃げられはしないだろうと、思う。
彼女の行方を追うのはスノウへ任せることにして、
ダーフィトはノトカーやエレオの方へと目を移し、]
動けるようなら医務室へ歩いたほうが早い。
どっちみちここじゃ、滅菌すら厳しいだろ。
[そう声をかけたなら、
怪我人のどちらでも、聞き入れてくれたかどうか。*]