何をしにきたって、
怪我の手当て以外何があるってんだ?
ああ、動くなって。
押さえ込んでもいいけど、面倒だからしたくねえ。
[短刀を服の裾に当てて切り裂く手つきで止めたまま、そう話を続ける]
知り合いってほどでもねえが、まあ会話を交わした程度の間柄の相手が怪我してんだから、そりゃ観るだろ。
あと、こうしてべらべら喋ってるのは下手に意識を失ってるとやばい怪我かも知れねえなあという俺の思慮遠謀な心遣いであって、単に無駄口叩いてるだけじゃねーぞ。
[そう言いながら短刀を動かして服を切って背中の素肌に見える痕がどうなっているかを見ようとする]