[一方。水雷艇にも、迫り来る巡洋艦>>363があった。]『…ッ、向かってくるか。 それなら――!』[突撃は本来、水雷艇の十八番の動き。故に判断は早かった。寧ろ、狙われた水雷艇も、これをチャンスとばかりに速度を上げる。 突撃に似た速度同士の交差は、 あたかも抜き身の刀を鍔迫り合うかのごとく。…だが口惜しむべきは、片方が日本刀であるのに対し、もう片方は小太刀であるということだった。リーチの差――すなわち、砲弾の飛距離。]