[空を割く、口笛の音。其れと共に。此方へ向かい上空から飛来する、真紅の気配。まずは、轟風。……とは言え、己の竜の得手は炎。コンラートの愛竜・ネージュと比べれば、そよ風のような物ではあったが……それでも、乱戦地帯で戸惑う兵の不意を突くには充分らしく。当のネージュは、その折どうしていたのか。ただ、この時はそれを確かめる余裕も無く。] ――――……ウシャス![愛竜の名を呼べば。再び、笛で3度空を切り裂き、合図を出す。]