[レディ・シュトラウス>>378の視線は、目の端で捉えていた。しかし彼女を一瞥さえすることなく、ただ扇の向こう、隔たりに隠された何かに僅か、興味が湧く。嗚呼、何て今日は気まぐれの多い日だろう。] 己が欲望には素直になるのが一番ですよ。 野茨公のように、とまでは言いませんが。[それはジークムントに向かって放たれた言葉だが、その時になってようやく、レディ・シュトラウスにも同意を求めるように視線を受けた。細められた瞳に柔らかさはなく、ただ硬質な色が鎮座している。]