[実際の所、本当に二人とも危険種族であるのだが。
ただ単なるカマ掛けではあったが、先刻までの状況も手伝ってだろうか。予想外の反応を見受けられた。
思えばカサンドラがこんなに困惑した表情を見せるのは、記憶の中で初めてかもしれない。
ローと彼女が二人で話している間は距離を取っていたので、表情こそは見えなかったが人外の聴覚。
内容は耳に自然と入り込んで居た。
その彼女を更にどん底に追いやろうとしているのだから。
質の悪い冗談――いや現実を言ったものだ。]
……今日の友が明日の敵、か。
だが、俺は信じているから。そんなことは無いと。
カサンドラは、大丈夫だよな?
[何の意味も為さない気休めの言葉だけをだけを乗せる。
間も無く告げられる彼女の真実を聞けば、
予想を上回る衝撃に言葉を失う>>255。]