―水路南方/巡洋艦&水雷艇―
[それは――猛獣が獲物を定める仕草に似た動き。
仕留めんとするひとつに、ひたと意識を据えて。
静かに…牙が研がれてゆく。
護衛巡洋艦の片方に、砲撃が集まる>>361>>363。
その分だけ避け切れぬ被弾が増えた。
蒸気機関室が唸りをあげて、なんとか回避せんと奮闘するが…限度というものがある。
鉄の装甲が貫かれて弾け飛んだ。
艦首の傍にいた兵が、直撃を受け、船の一部ごと海の藻屑に消える。
避けつつ副砲で返礼をしようとするものの、2隻に狙われていては難しく。
狙いの甘い砲弾は敵艦の傍で水柱を作るに留まる。]