―王城 城門―
[王から下賜され、
王から借り受けた、人間の魔術師の小隊を何隊か。それに、ヴェルザンディから借り受けた>>318、人間・コボルド・ダークエルフ混成の弓兵部隊を従え。
彼もまた、魔法の印が幾重にも刻まれた黒い薄金鎧を着こみ、頭には重々しい金属製の兜を被り、戦用の正装としていた。
王の腹心の隊となった者達に相応しい、適度な緊張感。
整った隊列で、城門前に布陣し。クレステッドは高らかに号令を挙げた。]
これより、我々は進軍する!
ギィ様に仇なす賊軍を!王家を騙る国賊を!この地平から根絶やしにするために!!
ギィ様のシェーンバルトに、永遠の栄華をもたらすために!!
クレステッド隊!出撃する!!
[そうして。隊列を乱すこと無く、彼らは南下していった。魔王軍の本隊よりも先行し、カトワールを経由してハールトを目指す。戦場への到着はライナーよりもだいぶ遅れる事となるが。
魔王による統治を良しとしない者達との小競り合いもあったが、特に大きな被害はなく彼らは軍を進めた]