ならず者 ディーター

［従者について、聞く必要なんてなかった。
だって、自分が最も良く知っていると自負していたから。
既に誰かが選ばれたあとじゃないのかと、本当は考えなかったわけじゃない少しも考えたりなどしなかったから。］

ああ。
それでも…どうしようもないこともあるものだな。

［本来。不審がられずにこうして会話していることが不可解なのだけれど。

昔から、自分が思っていることは他人も理解していて、わかっているのだと。
他人と自分が考えていることは同じで、最初から理解されていると。そう思っているけらいがどうにもあるから。

別に、大して引っかかることもなく。
しかし、彼女が再びぎゅっと唇を噛み締めた>>180のを見止めたならば。
今度は、理由がわからなかったけれど、両頬をえい！と突っついて。］

ほらまた。

［と言って、悪戯っ子のように笑った。］