――…俺が君の命を買い上げよう。
君は我が義務から外れ、俺の所有物となる。
それを辱めと覚えず、命以上に価値を見出すものが在るのなら、
俺の剣となり、戦火を駆ける栄誉と苦行を与えよう。
[彼と同じ瞳を、何度か参加した戦乱で見たことがあった。
闘いの中でしか生を得られない本質。
彼が求めるのは、平穏ではない。
手駒を集める己と、戦乱に狂喜する彼の目的は合致する。
その言葉になんと彼が答えたか。
ただ、こうして侵攻戦に同行していることが、
彼の選択を肯定していた。
まだ若き彼の主人は、いつも、いつも。―――戦の火を与える。*]