[参謀殿…リヒャルトには、少しばかり気まずさを一方的に覚えている。
俺を気にかけてくれる中佐の部屋はリヒャルトの部屋の隣にある。
今みたいに中佐を訪ねた時、リヒャルトが近しい者に現状の不満をこぼそうとしてる現場(>>27)に何度も遭遇した事があった。
実際聞いてしまうアクシデントも何度かありましたとも。
そんなリヒャルトと目が逢う事数度。
そうした日のひとつに、俺が留守だった中佐の部屋の前に立ち尽くし、自室を出て持ち場に向かおうとしていたリヒャルトと遭遇した事があった。
何か声をかけてもいい空気だったならば、少しばかりリヒャルトと似た友人を思い出しながら、仕事大変っすねとか、いかにも今まで聞いてましたと言わんばかりに間抜けな事を言ったかもしれない]