― 回想/地下へ向かう途中 ―[少女を眠りから覚ますため、薔薇水の小瓶を持って地下に行く。音たてぬ影たちばかり行き交う城の風景はいつものものだったけれど、今はその静けさに耐えられなくて、面影のひとを相手に語り掛けていた。]アレクシス。君の血筋が受けているという呪い。実は、似た話を聞いたことがあるんだ。[前置きのあと、語り出すのは遙か昔の物語。]