―― 第一エリア ――
ありがとう、助かるよ。
じゃあ、メイン・サロンはこっちに。
[差し出されるドリンク剤を受け取って、蓋を捻り一口で飲み干す。
そういえば水も飲まずに走り回っていたから、すこしの分量でも喉が潤うのも有難いし、
即効性と聞かされて、その言葉だけでもうすこし頑張れそうな気がしてくるのだから、
実際の効果に加えて、プラシーボというのも馬鹿には出来ないものである。
なんというか、単純だから、多分ことのほかよく効く。
開いたバッグの中に入ってるのが武器であることは、直ぐに分かったが、
それ自体は警戒の対象にはなりえない。
つい先程も、第二エリアで乗客がふたり、ドロイドに向かって護身銃で発砲したり、護身用の電撃鞭で対抗していたくらいである。>>130>>141
光線銃――と、今は自然に記憶に留めるのみだ。>>69]