― シュビト市内・広場付近の家屋 ―
[ 同時期、こちらはより直接的に事情をサシャは把握する。集会の熱気に背を向けて場を離れた事もあり、第一襲来が起きた時は冷静でいられた。]
( 始まりましたか。)
[ 既に調べ上げていた人気の無い家屋に潜り込み、屋根裏部屋まで登ってそこから屋根に這い登る。
屋根の上に放置されたままの猟師の使う半弓を掴む。無理な姿勢でも用いられるのと、致命傷を与えるには弱い殺傷力からこの武器を選んだ。
屋根の上で腹ばいの姿勢のまま、腕を伸ばした手の甲を上にして、屋根に寝かせるように横向きのまま弓を引き、短い矢を番える。]