[手がそっと、傷口を探る。 わかっていた。無茶な動きをしたから、再び出血したのだと。 自分はぬれてますます重くなっていくのに、ノトカーはどんどん軽くなってゆく。 救護兵が慌てふためくが、もう間に合わないことを知っている][――何故、ノトカーの銃の初発が金の弾丸だったのか。 その理由なんて、すぐにわかる―― 自分も、自分の銃に一発だけ、特別、を入れている。 フレームが歪み、即座に整備をせねばならないほどの強烈な「一発」を][あの家庭教師のつぶらな瞳も、確かに金だった]