――第2エリア・通路――
[スノウに名を告げた、その直後であったか。
声が聞こえて顔を上げた。
そこに立ち止まっているのは、金髪に褐色肌の青年>>358。
恐らくリストで、顔を見たことはあっただろう。
そのとき女は、難しい顔をしていたかもしれない。
少々、考え事をしていたせいで。]
こんにちはっす。……?
[へらりとした笑みを作って応えようとしたけれど、
それは途中で、止まる。
その首元あたりに置かれた手。
その爪は、どう見ても人間のものではなく、鋭く尖っていたから。]
………っ!?
[“人狼”、その言葉が過れば、
咄嗟に身構えた。*]