ええ、機会があれば。 では"また"、ヴェルナー……["次"を匂わせたのは、彼と同じ意味合いだったが。>>308去り際に、囁くように、敬称を付けずに名を呼んだのは。「面白くて綺麗な船員」という讃称に対してのリップサービス。すれ違い、振り返り。傍目に見ても分かる程度には、瞳を細めた。振り返るも、その足は留まらず、その場を後にするだろう。しかし、彼の言葉を借りるとするならば。名を囁いたその声色は、澄んでいるにも関わらず、ほんのりと暖色に染まっていたに違いない。 ]*