[膝まづいてくれた ジークムントの額にかかる銀髪を、 左手の指先で、なるべく優しく撫でるような仕草で、よける。 斜め後ろ下の延髄に、銃口の角度を合わせ。] ―――…目を閉じろ。恐怖を見る必要はない。 さよなら、ジークムント。 どうか、貴方の上に、安らかな眠りを。[彼の恐怖や痛みが、少しでもやわらぐよう、 そう囁きながら、 額に当てた銃口の引き金をぐっと引いた。]