>>353
[カサンドラの姿に慌てて近くの天幕に走り、幾枚かのタオルを持ち出してくる。
彼女に其れを手渡しつつ、シロウの問いかけには幾分不思議そうに目を見開いて済ませた。
カサンドラの呼びかけを確認してから、慎重に言葉を紡ぐ]
……シロウ、殿ですか。
新参の私の一存ではなんとも申し上げられませんが、中佐殿への照会程度でしたら。
但し、現在未だ一部の残存兵が前線より戻っておりません。
皆さんと面会されるには、暫くお時間がかかるかと思われます。
[礼をとり、一度退出する。
ニコラス中佐への繋ぎを正規兵に依頼し、すんなりと応が通るのは間もなくの事。
シロウ・ファーイースト――彼が『狼』と呼ばれる諜報員であることは、その折、知れた*]