屋台の組み立てはきっとそれぞれの屋台の方がやるのでしょうし、私たちはステージの方を手伝った方がよいのでしょうかね?
[今人手が必要そうな場所と言えば、ゆるキャラRPのための特設ステージだろう。
そちらの方を指差して宮田に訪ねつつ、見上げるのは空の様子。
少し傾き始めた太陽は、日没が近づき始めた事を示している。
“蛇”の言う試練の時はもう間近だ。
少しだけ口を噤んで、ふと真剣な眼差しで宮田を見つめた]
宮田くん、貴方には自分の望みを叶えるために、他者を踏み躙る覚悟はありますか?
[問い掛けは、あまりに唐突で要領を得ないものだろう。
彼がどんな反応をしようと構わずに、すっと双眸を細めた。
瞳の奥で踊るのは、微かに面白がるような愉悦の色。
かつての静寂なら、決して浮かべることはなかったような]