― Our revels now are ended ―[吸血による熱を治め、一人になったレトはようやく何故此処にいるのか――施設を出たのか、現状を把握することにした。イドが伝えたのは、既に告げられた願いを含めてのこと。多を考える願い。一見独りよがりな願い。それら全て、心からのもので] 俺には何もないな……[木に凭れ、空を見上げた。この地に束縛する力は消えた。これから何処へ行こうと、独りではない。行きたい場所へ、もしかしたら帰りたい場所へ行くことが出来る]