[ウェルシュの声。
ヒンメルの所持している軍事白書を借りに来たらしい。
最近は、結構頻繁に本の貸し借りをしているようだった。
軍事白書の何が面白いのか、よくわからない。
読んで暗記することはできるが、ときめきの欠片も湧き上がらないので、頑張って開いても速攻で寝ていた]
……んー……。いらっしゃい。
[寝ぼけた声で、挨拶だけはする。
起きたのか、というメルの声。
ウェルシュは、おじゃましてます、みたいな事を言ったように思う。
また寝るなら、ちゃんと寝ろ、と。
そんな手つきで頭を撫でられる。……気持ちいい。
とろとろと微睡みながら、二人の会話を聞いていた。
人形?……なんだろう。柔らかな、猫の――…*]