― 会議終了後、シロウの話 ―
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[呼ばれた告白の場>>357で、ディークはひとまず沈黙していた。
気安い口調の告白を聞き終え、右手添えられた太刀を見やる。
それに応じる形で、男もまた懐に手を忍ばせた。
懐にあるのは短銃である。
少なくともこの距離においては充分なる殺傷能力を持つ武器を手に、これもいつでも抜ける体勢でかつての師に対峙する]
太子暗殺は別の手の者にやらせたか。
それで…ベリアンを殺さなかったのは情か?
それとも他に何か理由が?
[クレメンスの名には、何気ない調子での問いを置く。
親戚だからとて狙わない理由があるなど、信じもしない。
ついで向けた問いは、理よりも情によるものだが]