[感情の制御が覚束なければ、それは魔力の乱れとなって現れる。無自覚に零れた力には、普段は抑え込むもう一つのもの──祭祀司る巫覡としてのそれも、滲み出てしまう事もあり。故に、自己を律するのは重要、と諌められていたのだが、この状況ではそれも覚束ないもの]……は。[沈黙を経て、ゆるり下ろされた後>>366、最初に零れたのは嘆息。ぎゅう、と魔導書をかき抱く仕種は縋るよう]