[教会には長く居たため教会に所属する者として名簿にも名を連ねていた。
神子を守る騎士としていずれ戦場に赴くという話もあったが
結局それは果たされぬまま姿を晦ましたのだけれど。]
――……。
[ちらと脳裏に過るのは神子アデルの貌。
ゆる、と首を振り、シメオンへと視線を向ける。]
野茨公の導きにより教会よりこの城に移り一年ほど。
至らぬ点も多々あるかと思いますが宜しくお願いします。
[子とその親である客人にそう付け加えた。
慣れぬ挨拶ではあるが口調は滑らかなまま。
教会という言葉にシメオンの表情>>348に揺らぎがみえた気がした。]