[ 男の思った通り、シュヴァイベの主砲が火を噴くと同時に、皇帝旗艦からも主砲が撃ち込まれる。>>365同時に切った取り舵のおかげで、艦橋直撃こそ免れたが ]
右船腹に着弾!
[ 大きな爆音と共に、戦艦はシェーカーを振るかのように激しく揺れた。男は、咄嗟に羅針盤の縁を掴んで身を支えつつ、休まず声をあげる ]
面舵いっぱい!動きを止めるな!五戦速を維持!
砲士長!被害状況は!?
『副砲台一基損傷。まだいけます』
砲術士は?
『二名死亡、一名重傷』
[ 男は唇を噛み、東へと進もうとする皇帝旗艦へと睨むような視線を向ける ]//