[竜騎兵隊がこちらを誘うように駆け抜けて行くのを見れば>>370くすり――…口元に、微かな笑みが浮かんだ。] この俺を、誘き出そうとはな……。 良かろう。その策、乗ってやる。[だが、陣を乱して誘われるのではなく、隊列を組んでゆっくりと前進する。ざっ、ざっ……という音とともに。前方にラウツェニング家の旗が揺らめくのを見れば、一瞬だけ唇を噛みしめた。]