― 騎士団野営地 ―[目を覚まして話を聞いて。なんだかんだと作業を手伝っていると、名を呼ばれる。] あ、おばちゃん。[ガートルードの顔を見て、ごく自然にその呼称が出た。はっとして口を押えるが、結局表情は崩れて頭を掻く。若い騎士たちの間では怖れられているけれど、自分にとってはどこか親しみのあるひとだった。]