-ブラバンド港-
そろそろ到着ですよ。船酔いなどは大丈夫ですか?
[久しぶりの帰還である。オプティモ港よりも数段大きく、そしてずっと古めかしい街並みが視界に入る。出立した時と同じように、ウミネコの鳴き声が聞こえてくる。
充分過ぎるほどの準備を整えてきたので、特に混乱する事もなく、港に入る事が出来た。]
直に親征軍も到着するでしょう。
もしかしたら先遣隊は既にこちらへ到着しているかもしれません。
いずれにせよ、謁見の手筈が整ったら、お逢いする事が出来るかと思います。
[船の揺れが完全に収まってから、静かにアレクシスは降りる。]
護衛の皆様も長旅、お疲れ様でした。
このままカナン様を城へとお連れ致します。
さ、カナン様。
どうぞ、ご案内致します。
[潮風を浴び、穏やかな様子でカナンを促した。特にカナンに意見がなければ、このまま城に赴き、謁見の準備を始めるだろう。*]