[姿形は異なれど、彼の本質はひとつのような気がして。寧ろ男からすれば、こちらの不安定な”ソマリ”の方が城内が愉しいことになりそうだとか――不謹慎な事柄を考えつつ、彼に倣うよう男もワインを飲み干した。] ソマーリュもか。 ああ、君の名は確か――ソマリ、だったか。[基準が低い事実を聞いて、やや浮上する感情。妖艶に膝上へ乗り上がる彼の視線の先、何を欲しているのかは痛い程理解出来るのだが。カヌレをひとつ手に取って半分に割り、その艶やかな唇へ押し込もうと]