― 礼拝堂 ―[かつての、懐かしく眩い日々の思い出は浮かぶ端から淡く霞んで遠のいていく。そのことに違和感は覚えず、疑問を持たぬ自分をさえ、怪しむことはなく。]私の過ちを…… ―――お前を、この手で、 斬る。[刃が肉を貫く感触が手に伝わった。苦鳴があがり、赤が咲く。雫が一滴、頬に飛んだ。不快な、生温かさ。]