[天井から見える船影、目を凝らせば、僅かに紋章らしき模様が見える]
金の…馬…
[即時フラッシュバックしたのは、この船に乗った時、モールのニュースホログラムで流れていた『宇宙海賊』のニュース。それに映されていた紋章にそっくりじゃないか!]
ヒエッ…!
[途端、腰が抜けて床に尻餅をつく。身体が震えて上手く立てない。]
(か、海賊…!なんで…!?)
卑劣な…!賊を雇ってまで紅華は僕を殺したいのか…!?
[無論、そんな事はない。この船に乗り込んだ者に(金馬の海賊も含め)、遠方の星系から来た彼の企みを知る者など居るはずもない。
従業員にとっても海賊にとっても、彼はただの乗客に過ぎないのだ。
けれども、彼にはその事が気がつかない。
まるで自分が悲劇の主人公であるように、自分を取り囲むあらゆるモノが自分を殺しにきてるのだと疑わないのだ。]
助けて… 死にたくない。
死にたくない!!!