── Nルーム ──
[ 髪は括ったまま、首の刺青を晒して。
声を掛ければ、敬礼をとる姿。>>342
ひとりかと思えば、もう一人影が動く。>>346
恰好は乗員の"それ"ではないものの、海賊らしくもない風貌。
乗客か、と結論付けた。
否、海賊船が接近していると知っているナネッテは>>0:473、先ほどの船への衝撃及び海賊の侵入の確認によって、彼がおそらく海賊であることを確信していた。
乗客であるならば、乗員の制服を着ている彼女が一人で行かせる筈もなく。
隠れるように一人で行く理由もなく。
仮に彼を海賊であると仮定するならば、"制服"を着た"彼女"の大前提も覆る。
具体的に言えば、 スパイ であると。
けれど、確証がない……ERRORが頭で鳴り響く。>>258
だけど、 "だから"
"見逃す" つもりで。
顔を隠すように出てゆく男性は、追わないし、問わない。 ]