[>>345幽鬼のようにこちらに向かって飛んでくる闇の精霊の、そのさらに奥にいた術者である男の姿を目にし、少しだけ目を開くとまた細めた。竜は男の事を記憶していた。]久しいな小僧……いやヴェルザン。悪いがこの子は譲れない。[言葉は遠く離れたこの場からは聞こえないだろうが。竜はそのまま離れようとするが、放たれた闇の精霊の速度は早く、纏わりつくように竜の翼を狙っていた。それ一撃一撃は致命傷にはなり得ぬものの、老いた龍には煩わしく何より今は手の中に光がある。]鬱陶しいねぇ…