[望みの為ならば、自らの手を汚すことも厭わない。既に、幾人もの血と涙と怨嗟の声に塗れた身。そっと、腰に提げた革袋に手を伸ばす。そこに大事に仕舞われているのは、燕が象られた銀の匙。心が折れそうな時、常にこれに縋ってきた。]