人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


気儘な猫 カレル


…――信じようって、決めたばかりだったのになぁ…。

[ぼふり、他人のベッドに逆戻りして枕に顔を埋める。しなければならない事がある、けれど、気鬱だ。だって、よりによって、彼だなんて]

……俺、ちゃんと言ったからな。
誰が相手だろうと「信用勝負で負けるから、出たくない」って。

[もう何度目かの溜息を零して、…けれど、意を決してのそのそ起き上がる。
しなければならない事があるから。指で撫で付け毛並みを整えたイドの鼻先に口付けて]

…―――――皆に伝えておいで、リエヴルはブラン。
俺が…鑑定士だ。

[ことづてを運ぶべく掌から羽ばたいたイドが姿を消すのを、ぼんやり見送った…]

(370) 2013/10/05(Sat) 03:04:01

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