[広場にたどり着いた部隊の隊長が、
一瞬息を呑んだだけだったのは、むしろ賞賛されるべきだろう。
武器を構えた兵たちの突撃に、
入り口近くの人垣が、わっと崩れる。
逃げ出そうとする人々の動きに先んじるように、
群衆の中から声が上がる。]
『やっちまえ!』
『王府に好きにさせるな!』
『俺たちの街を守れ!』
[声が巡るのに合わせて学生らが走り回り、武器を配っていく。]
『王府の言いなりになるな!』
『出ていけ!』
[群衆に紛れていた精鋭らが鎮圧部隊の前に立ちはだかる。
次第に、血気に逸った民衆たちが武器を取り始める。]