― 決戦前/騎士団 ―
[ヤコブ達と共にソマリアードの傍に控え、決戦の時を迎える。
楽譜集とタクトを持つ手が僅かに震えるのは、これから受けるであろうことに対する不安の表れ。
けれど、それを理解して尚、この場に立つことを選んだのだから、逃げるようなことはしない]
…………
[敵軍の規模は相当なものだ。
如何に練兵の精度が上としても、殲滅させるのは至難の業だろう。
敵軍の大将を討つことを第一とするのも頷ける]
[敵軍には屍兵が居ると聞いた。
光魔法に特化された歌魔法ならば効果があるかもしれない。
けれどこれ程の規模全てを覆うのは流石に無理がある。
歌魔法は、声の届く範囲でしか効果がないのだから]