[少女は少年の視線には気付いていなかった。>>276昨日まで人狼をお伽噺の存在だと言って、人がふたり死んでるというのに涙を流さなかった少女。皆の話しを理解出来ていないのか、そもそも死を解っていない子供なのか、この中から処刑しなければいけないと聞いてようやく少女は怖がり始めた。神父が審判者だと聞いた時に焦った素振りを見せたのは、家族と呼べる人間からの突然の告白に驚いているだけに見えるかも知れないが、全く違う考え方をする人間も居るかも知れなかった。]